1. ハドルストン×イマカツが生んだワームスタイルのフィネス系スイムベイト
数々の衝撃的ビッグバス捕獲映像と共に、本場アメリカでビッグバスハンターとして名を馳せるブッチ・ブラウン氏はご存知の方も多いでしょう。そのブラウン氏が20lbに迫るビッグバスを連発していることで一躍注目の的となったルアーがハドルトラウト(ハドルストン社)。その後、日本でリリースされたリッジテール系ソフトベイトはこのハドルトラウトの影響を大きく受けていることは間違いありません。中でもこのハドルスイマーは、ハドルトラウトの生みの親であるケン・ハドルストン氏監修のもとでテールをデザインされた正当後継モデルと言えるものです。そのうえで、イマカツ社によって日本のフィールドに合わせたサイズ展開と内臓ウェイトやリグのないワームスタイルに変化を遂げました。リトリーブによってテールを左右に振りながら直進するアクションは、無防備なベイトフィッシュをナチュラルに演出でき、ワームスタイルにすることで様々なリグと状況に対応できる汎用性を手に入れています。
2. 幅広いリグ対応力
基本は何といってもノーシンカーでのスローリトリーブです。ボディはほぼノーアクションでテールだけを左右に振りながら直進する姿は、一見とてもナチュラルながら力強い波動で水を動かすアピール力も備えています。この波動を活かした水面シェイクで誘うピクピクアクションも効果が高いテクニックです。また、カバーや浮きゴミを撃ち、カバー裏やボトムをついばむベイトフィッシュを演出するテキサスリグ、ライトジグヘッドでのミドストも実績の高い使用法です。そのほかダウンショットやワッキーリグなど、スイムベイトとしてだけではなく、喰わせの能力が高いフィネスベイトとしても使用できる守備範囲の広さも強みとなっています。
3. より繊細に喰わせる切り札として~効果的な使い方~
ハドルスイマーの特性を最大限に引き出すキーワードは、“クリアウォーターとスロー”になります。イマカツ社の他の製品とは、使い分けるというより組み合わせて隙間を詰めていく考え方が良いでしょう。例えばステインウォーターであればベビーステルスやスラッシュバンビなどのやや大きめのシャッドテールタイプからジャバロンやジャバギルへと移行し、タイプの異なる大ぶりなアクションとシルエットに反応する魚を喰わせます。そのあと、バイトに至らないチェイスを確認したポイントやバスの存在が確信できるスポットでハドルスイマーを投入すると取りこぼしなくキャッチできる喰わせ能力を最大限に引き出せます。これとは逆にプレッシャーが高く透明度が高い水質なら、初めからハドルスイマーで喰わせに行くのも大いにアリでしょう。
4. サイズ展開は2インチ、2.4インチ、3インチ、4インチ、4.5インチ
2024年現在、ハドルスイマーのサイズ展開は5種類です。狙うバスのサイズ、ベイトサイズに合わせていくのが基本になりますが、リトリーブで使用するなら4インチまたは4.5インチをメインにすることでテールアクションを活かした喰わせとサーチの両立が可能になります。4.5インチはベイトタックル、4インチ以下はスピニングタックルでストレスなく使用できるため、タックルで使い分けるのも一つです。さらにスローフォールを重視するやミドストなど、繊細かつローインパクトな喰わせのリグなら3インチ、2.4インチ、2インチといった使い分けがベストです。
5. カバーとシャローレンジ攻略に適したエラストマータイプ
4インチ、4.5インチの追加モデルとしてエラストマータイプも追加されています。エラストマー最大の利点は高い浮力と耐久性。例えば4.5インチは5/0フックと1.8gネイルシンカーを装着しても沈まないほどなので、カバー奥にキャストして超スローリトリーブで誘うことができます。さらに水面をマス針横掛けのノーシンカーでピクピクと誘ったり、超デッドスローフォールや上手く調整すればサスペンド状態も可能になります。近年流行のメソッド、水面付近で移動距離を抑えて延々と誘うホバストには最もマッチしたルアーと言えます。また、少々のことでは切れない耐久性は、細軸のマス針をセットして鋭くキャストしても切れたり裂けたりしないのも嬉しいところです。この耐久性が最大限に活きるのはカバーをダイレクトに攻める“吊るし”と呼ばれるテクニック。ワーム素材では消耗が激しくて躊躇してしまう状況でも思い切って攻めることが可能になっています。
6. ばねチューンとリペアボンド
ワーム素材のノーマルモデルは、どうしても頭が裂けたり切れたりしてしまいますが、比較的高価なソフトベイトなので、消耗はできるだけ抑えたいところですね。テキサスリグやノーシンカーで使用する場合、オフセットフックよりもスクリューキーパータイプの物を使ったり、マス針チョン掛けのときはバネチューンをするのが良いでしょう。ワーム用のリペアボンドがあると裂けても再生できるのでおすすめです。ナチュラルアクション、リアルな外観と塗装、多くのリグで使える汎用性で発売から10年を超えてなお多くのアングラーから支持されるハドルスイマー。その理由はもちろん、とにかく釣れるソフトベイトだからというのは間違いありません。
イマカツ