アーリーサマーの解説とおすすめルアー
- 1. アーリーサマーのバスの行動
- 2. 早朝のシャロー
- 3. 日中の沖
- 4. 日中のカバー
- 5. まとめ
1. アーリーサマーのバスの行動
アーリーサマーはバスたちがスポーニングを終えて体力回復してくるタイミングに当たります。バスの活性が上がって積極的にベイトを追い回すようになる上、早めにスポーニングを終えたデカバスの出現も期待でき、バスフィッシングが楽しくなる季節です。しかしまだスポーニングを終えたばかりで回復し切っていない個体もいるので、状態がバラバラであることを念頭においておく必要があります。
気温の上がってくるこの時期、バスたちは時間帯によって居心地の良いポイントを選んで移動しています。
朝(夜明け前〜午前8時くらい):シャロー
夜明け前の時間帯はベイトとなる小魚を求めバスはシャローに上がってきます。そのシャローはベイトを追い込みやすいのが理由の一つ。曇りやローライトの日はフィーディングタイムが長引く傾向に、逆によく晴れた日は太陽が昇って明るくなる頃には既にフィーディングを終え早めに沖やカバーへと移動していく傾向にあります。
日中:沖やカバー
夏が近づいて気温が上昇してくるとバスたちは水温の上がりやすい開けたシャローを出て、快適な水温のエリアを求め沖やカバーへと移動します。水温が上がれば上がるほど深い層、濃いカバーへと移動する傾向にあります。
そこで今回は早朝のシャロー・日中の沖・日中のカバーの3つに分けてアーリーサマーの攻略について考えていきましょう。
2. 早朝のシャロー

早朝は太陽が高くないためバスの活性が高く積極的にベイトを追い回す傾向にあります。
【狙い目ポイント】
ベイトの存在と地形変化がポイント
・ブレイクにつながるシャローフラット
・アシ際やオーバーハングの影といった直射日光の当たりにくい場所
・立ち木や沈みものなど変化のある場所
・ギルのネスト周り
2.1. 小魚ベイトを狙うバス
シャローにベイトとなる小魚が見えたらトップウォータープラグを泳がせて水面近くを泳ぐベイトフィッシュに見せてやりましょう。メガバスのドッグ-X Jr. コアユなどの定番小型ペンシルベイトや、小型にもかかわらずバズベイト並に速く水面を滑走するように泳ぐアベンタクローラーバゼルなど、速い動きでバスを騙せるルアーがオススメ。
トップで反応がなければジャークベイトで一段階潜らせてサーチするのもいいでしょう。メガバスのワンテンLBOはジャークベイトの名品ワンテンの中でもシャロー向き。特に立ち上がりの速さに定評があります。障害物などで待ち伏せしているバスはよく周囲の状況を見ているので、立ち上がりでもたつけば見切られてしまう可能性も。しかしワンテンLBOなら着水後すぐにアクションを開始するので見切られる隙を与えず、障害物周りでも泳ぎ切れるバランスの良さが魅力です。
2.2. Bass Targeting Spawning Shad
In May, sometimes extending into June, early summer coincides with the shad spawning period. Shad spawning occurs in the shallows before sunrise in the early morning. Unlike bass, they don't create nests but spawn while roaming in schools. This is precisely a feeding opportunity for bass to gorge themselves. Once spawning begins, the location becomes quite noticeable, so target it directly. However, since spawning often finishes within 30 minutes to an hour, the key is to enter the spot early and wait.
The recommended lure is a swim jig that resembles a shad in appearance. In particular, MEGABASS's UOZE Swimmer is recommended for its excellent ability to slip through without snagging in shallow water. Large bass that have recovered should respond from early May to early June.
2.2. アシ際などカバーの奥に身を置くバス
カバー際にいるバスはまだアフターから回復しきっておらず体力がないことが考えられるので、ここは落ちてきた虫パターンで誘ってみましょう。水面に落ちてきた虫はメガバスのポップXで演出するのがオススメです。水面でのドッグウォークがまさに悶える虫のように見えるはず。口のダクトが整流効果を生み、安定した操作性を持ちながらパシャパシャと水を上げバスにアピールするので獲物を狙って水面を意識していたバスが食い上げてきます。
水面には上がってこないカバーのバスにはバックスライド系ワーム。特に、甲殻類系を見せるならエバーグリーンのクローモーションがオススメです。カバーの奥に入っていくことを念頭に設計されており、特にバックスライドセッティングで深いところまで入れ込むことができます。ソルト含有量を極限まで高めたことでノーシンカーでも底まで届きます。
2.3. ギルネストを狙うバス

アーリーサマーはギルのスポーニング期と重なることは是非押さえておきたいポイントです。栄養価の高いギルが産卵に夢中になって警戒心が薄れていたり、産卵で弱っていたりすればバスたちにとって好都合で、この時期格好のベイトとなります。ギルパターンで使用して欲しいルアーが見た目本物そっくりなT.H.タックルのゾーイ。ボトムに放置しても良いですし、i字系の泳ぎで弱々しい姿に見せることもできます。
イマカツのギルロイドJr.も併せて紹介したいギル型ルアー。i字系の動きで警戒心の薄いギルのように泳がせた後、バスの存在にに気づいてS字トゥイッチで逃げ惑うように見せればバスもスイッチが入って追いかけてくるはずです。
3. 日中の沖

日中のオープンシャローは水温が上がりやすいため、バスは安定した水温と酸素量のある沖のエリアに移動していきます。
【狙い目ポイント】
シャローから続く深場への入り口〜最深部の間にステイ
・ハンプのある場所またはディープに隣接するフラット
・インレットなど新鮮な水の流入するポイント
・テトラ帯、沈み物、立ち木など地形変化のある場所
・ベイトが回遊している場合は中層にサスペンド
3.1. 表層ベイトを意識するバス
表層を回遊するベイトを意識するバスはポッパーで食い上げさせるように釣っていきましょう。バスの居所がある程度絞れているのであれば強アピールが特徴のメガバスのポッパー、ポップマックスで水面を意識するバスを浮かせてみてください。
バスが散っている時にはバズベイトが効いてきます。大きめのブレードが特徴のデプスのnewマッドウェーバーで強い水の撹拌を起こし広域からバスを寄せてきましょう。
小魚たちが群れで泳いでいるような時にはバスもそれに付いていることが多いのでスピナーベイトで誘うのが良いでしょう。高いアピール性を重視するならエバーグリーンのDゾーン、より食わせの力の高いナチュラルさを求めるならイマカツのジンクスミニと使い分けていってください。
3.2. 中層から上がってこないバス
表層パターンでバスにアピールしても上がってこないバスは活性が上がり切っていない可能性があります。ここはミドストで中層をゆっくり泳がせて食いやすい獲物に見せてやりましょう。注意点としてミドストは食わせの力は高い一方バスを寄せる力は弱いので、バスの居所が絞れている時や、バスの居着いていそうな地形変化のある場所に絞ってから行うようにしてください。ワームは元祖ミドスト専用ワームフィッシュアローのフラッシュJシリーズを、そのフラッシング効果を活かしてバスを誘っていきます。
3.3. ディープに落ちたバス
特に気温が高い日、日差しの強い日はバスがより安定した水温を求めディープに落ちているかもしれません。シャローへと続く深場や地形に変化のあるポイントを中心にボトムを探っていくようにしましょう。
オススメはヘビキャロでのボトムズル引きです。ワームにはケイテックのシャッドインパクトを使用することで、スイム時のボディの姿勢、揺れが生命感を生み出しバスの捕食本能を刺激します。
それでも反応がなければディープクランクで叩きながらスイッチを入れるのが良いでしょう。急潜航性能が高いメガバスのディープXシリーズを水深によって使い分けていくことで、ディープをムラなくサーチしていくことができます。
4. 日中のカバー
日中、気温が上がるとバスはオープンシャローから日陰やカバーに入り外敵から身を隠しながらベイトを待ち伏せするスタイルへ移っていきます。
【狙い目ポイント】
シェードとなる場所がポイント
・濃いアシ際や水草の奥
・オーバーハングの下や橋桁下
・浮ゴミや流れの当たらないポケット
・テトラや護岸の際
4.1. カバーの内側に入り込んだバス
カバーの中に入り込んでしまったバスには直接ルアーを投げ込んでアピールしていきたいところ。それを叶えてくれるのがジャッカルのバウンティフィッシュです。ヘビーカバーの中でも自在にドッグウォークが可能で、リブがブレーキの効果を発揮するので移動距離を抑えてピンポイントでアピールしていきます。カバーの中のバスにもしっかり見せることができるのが魅力。
カバーの中に直接ルアーを投げ込むのが難しい状況であればビッグベイトを手前に投げてバスをカバー外へ引き出してしまいましょう。ジャッカルのマエコンは超移動距離を抑えた首振りが魅力のジョイントベイト。ジョイント前後で動きにラグが起きるのでそれがブレーキとなりピンポイントで的確にバスにアピールすることができます。
産卵を終えたギルたちがカバーに落ちてくることがあるので、ここでシャローのパートでも取り上げたギルパターンももう一度紹介しておきましょう。産卵直後の瀕死とも言えるギルが落ちてきたらバスも口を使わざるを得ないはず。中でも弱ったギルに見せることができるのがジークラックのベローズギル。バスの潜むカバーにフリーで落としてやればテールをピリピリと動かしながらフォールするのでバスの興味を誘います。加えて総リブ状のボディ故、見た目のボリューム感よりも口に吸い込みやすいのが特徴です。
4.2. さらに濃いカバーに入り込んだバス
日差しを避けるためにマッドな浮きゴミといった濃いフローティングカバー、水面を突き抜けて伸びた水草周りの中にもバスが居着いていることがあります。そのような濃いカバーを貫通させるためにパンチング、つまりは重めのシンカーを使用したテキサスリグを組んでいきましょう。シンカーはおよそ1ozを目安に組んでいってください。キャストしたらリフト&フォールの上下の動きを基本に、投げてしばらく反応がなければ違うところに再度投げるなど手返しよくキャストしていってください。
使用するワームにはノリーズのエスケープツインといったクロー系が良いでしょう。
よりフィネスに撃っていくのであればカバーネコリグが使えます。フックの針先をワームの中に隠す仕様なので、複雑なカバーでもわずかな隙間を縫って奥に入り込むことができます。ワームはボディがグネグネ曲がってバスを誘うジャッカルのフリックシェイクや、もう少しアピール力のあるヤミィでも良いでしょう。カバーネコリグには当店オススメのデコイのNKフックを是非合わせてください。
5. まとめ
アーリーサマーのバスはアフターから徐々に明けてフィーディングモードに入っていることが多い中で、水温の上がりにくい早朝はシャロー、そして日中は水温の安定する沖やカバーへと移動していくことがポイントでした。
- ①早朝のシャロー
・小魚をベイトとしている時はペンシルベイトやジャークベイト
・アフター回復中バスはカバーに落ちてきた虫で食いやすい餌に見せる
・ギルネストを狙うバスにはボトム放置やギル系のi字が効く - ②日中の沖
・表層を泳ぐベイトはポッパー、バズベイト、スピナーベイトで演出
・中層から上がってこないバスはミドストでじっくり見せる
・ディープに落ちたバスはヘビーキャロライナ、ディープクランクでサーチ - ③日中のカバー
・カバーに入り込んだバスはヘビーカバー用ソフトベイトを直接入れ込む&ビッグベイトで引き摺り出す
・瀕死のギルパターン
・さらに濃いカバーはパンチング、フィネスならカバーネコで撃つ
時間帯によって狙うポイントが変わってくるのが特徴です。そしてフィーディングモードに入っているのでベイトを意識した釣りを展開することも重要でした。
日中の沖パターンについてはこちらの記事でさらに解説していますので参考にしてみてください。